【FX】”有事の円買い”は終わっていなかった!パンデミック懸念で来週も戻り売りが効きそう! | 【週次報告2020年3月1日】

※通貨の動きを表現する際、「下落」は「円高」を指します。
※当ウェブサイトは相場予想やその他情報を掲載しておりますが、その正確性については一切保証せず、またこちらの情報を用いたことによる、いかなる損害に対しても補償の責を負いません。必ずご自身の判断でお取引いただくようお願い申し上げます。

  

 

月曜日:2月24日

通貨 内容

JPY

東京休場。(天皇誕生日)

USD

米国務省が22日、日本国内での新型コロナウイルス感染拡大を受けて日本への渡航情報をレベル1からレベル2へと引き上げた

→これを受けてドル円は30銭ほど下窓を開けてスタートしました。先週の「有事の円買いは終わった」という情報が正しければ当情報では上に窓を開けるはずでしたが、円高に傾きました。つまり、先週流れた情報はデマであった可能性があり、110.30を超えてからの動きはテクニカルによるものと考えるのが正しかったということになります。本来これを受けて「日本売り、円売り」という先入観は捨てるべきだったと思います。

AUD

豪政府は日本や韓国への渡航情報をレベル2からレベル3へと引き上げた。(13:40)

CNY

中国の全人代常務委員会は3月5日から開催予定の全人代の延期を正式に決定。(17:30)

火曜日:2月25日

通貨 内容

USD

米疾病対策センターは韓国への渡航警戒レベルを3段階中最も高いレベル3(不要な渡航を避けるべき)に引き上げた。(10:46)

USD

トランプ大統領

「中間層への減税案、そう遠くない将来に発表する」(19:50)

GBP

EUR

英首相報道官

EUとの第1回目の通商協議は来週月曜、ブリュッセルにて開催される」

第2回目交渉は3月後半、ロンドンで開催」(21:17)

水曜日:2月26日

通貨 内容

JPY

ディック・パウンドIOC委員

「東京オリンピックを開催するかどうかの判断の期限は5月下旬になる」

「事態が終息していない場合、順延や開催地変更は難しいことから、おそらく中止を検討するだろう」(10:00)

菅官房長官

「五輪判断5月下旬期限との報道は、IOCの公式見解でないと確認」(12:38)

→もしもオリンピックが中止となれば日本の経済には大きな打撃を与えることから、中止が決定した場合円売りになる可能性があるので一応気にしておいた方が良いでしょう。

EUR

独保険相

「新型コロナウイルスの流行が始まった段階」

「病院と雇用主はパンデミック計画を確認する必要」(02:00)

USD

米食品医薬品局

「新型コロナウイルスはパンデミックの一端にある」(02:15)

木曜日:2月27日

通貨 内容

USD

トランプ大統領

「新型肺炎によるアメリカ人へのリスクは非常に低い」

「新型肺炎が拡大するならあらゆることを行う用意がある」

「新型肺炎への対策費として25億ドル超を議会が認めるなら受け入れえる」

新型肺炎の米国での感染拡大は不可避ではないが、そうなるだろう

「米国株の下落は新型肺炎や米民主党大統領選候補選びを巡る懸念が要因」

ある時点でイタリアや韓国からの渡航制限が必要かもしれないが、現段階では適切ではない

新型肺炎が問題でなくなるまで、中国をはじめとした渡航制限を緩めない」(08:30)

→トランプ大統領が正式な会見の場で消極的な発言をするとは正直思っていませんでした。ただ、米国は然るべき対応をきちんと取っていることからも日本の二の舞になるような可能性は低いかなと思っています。

AUD

モリソン首相

「新型肺炎はパンデミックの可能性が高い」

「緊急のパンデミック計画を始める」(13:57)

GBP

英政府筋

「6月までにEUとの協定が明らかにならなければ、合意なき離脱の準備を始める」

「EUとの離脱期間を延長しない」(19:09)

-

WHO事務局長

「新型コロナウイルスはパンデミックになる可能性がある。自国には感染しないという考えは、致命的な誤り」(23:29)

USD

ダウ平均が下落幅を縮小し、日経平均先物も底固さを示したことからドル円は一時110.35まで戻す場面があった。しかし米10年債利回りが1.24%まで下落したことで上値を切り下げていった。(02:50)

金曜日:2月28日

通貨 内容

USD

ブラード米セントルイス連銀総裁

「現時点で追加利下げは基本シナリオではない」

「パンデミックになれば追加利下げの可能性」(23:12)

-

WHO

「新型コロナウイルスの世界リスクを”高い”から”非常に高い”に引き上げ」(01:09)

USD

バークレイズはFRBが3月と4月のFOMCで0.25%ずつの利下げをするとの見方を示した。(02:30)

 

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仲値・最高値・最安値

  2/24 2/25 2/26 2/27 2/28
最高値 111.683 111.043 110.702 110.457 109.682
仲値 - 110.91 110.31 110.32 109.43
最安値 110.334 109.891 110.131 109.571 107.512

 

ドル円 仲値 最高値 最安値 2020年2月24日から2月29日

※月曜日は祝日のため、休場。仲値は仮置きです。

 

<仲値を中心とした乖離率>

  2/24 2/25 2/26 2/27 2/28
最高値- - 11.5% 68.7% 15.5% 11.6%
-最安値 - 88.5% 31.3% 84.5% 88.4%

 

<最高値・最安値の時刻>

  2/24 2/25 2/26 2/27 2/28
最高値 9時~10時 10時~11時 23時~0時 8時~9時 8時~9時
最安値 3時~4時 4時~5時 18時~19時 6時~7時 5時~6時

今週の動き

今週は1週間で4円もの下落幅を記録し、ボラティリティが非常に高くなりました。先週買いが活発だっただけに112円台で掴んでしまった方は損切りへと追い込まれる形となりました。また月末によるボラティリティの増加により売りが売りを呼び、豪ドル円は2019/8/26に付けた69.973を割り込み一時69.382まで下落しました。

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3/2~3/6の予想

予想値幅:107.00円~109.50円

 

来週の為替は株価や米10年債利回りに振られる展開となるでしょう。ドル円は既にファンダメンタルもテクニカルも当てにならず、個人トレーダーがガンガン取っていける相場ではなくなっています。ニュース一つで上下するような状況では長い時間保有せず数pipsずつ細かく取っていくのが賢明だと思います。また最近はアナリストがかなり極端な情報を流している印象があり、全てを鵜呑みにせず、自分の相場観を信じて取引していくのが良いでしょう。(相場は明らかに下落トレンドなのに、アナリストが上だと言っているからすぐ戻るだろう。みたいな思考を停止させた状態にはならないように注意が必要です。)

他には、土曜日に中国のPMIが発表され予想を大幅に下回ったのは勿論のこと、リーマンショックの時よりも低い値だったということが週明けどう影響するのか観察する必要があります。おそらく下窓スタートだと思いますが、すぐ飛びつかず東京時間が始まるまでは様子見するのが良いでしょう。

 

取引:108.80S~。戻り売り目線。