【FX】週末の調整売りが無いということは・・・ | 【週次報告2020年2月16日】

※通貨の動きを表現する際、「下落」は「円高」を指します。
※当ウェブサイトは相場予想やその他情報を掲載しておりますが、その正確性については一切保証せず、またこちらの情報を用いたことによる、いかなる損害に対しても補償の責を負いません。必ずご自身の判断でお取引いただくようお願い申し上げます。

  

 

月曜日:2月10日

通貨 内容

NZD

アーダーン首相

「コロナウイルスはNZのGDP成長に影響を与える見込み」

「コロナウイルスによる経済への影響は対応が可能」(12:42)

JPY

横浜に寄港中のダイヤモンドプリンセス号で新たに約60人の感染確認。(13:57)

→相場は反応なし。そろそろダイヤモンドプリンセス号ネタは賞味期限切れの模様。

CNY

習近平国家主席

「コロナウイルスの発生拡大を防ぐのは依然として厳しい」

「中国は間違いなくコロナウイルスとの戦いに勝つだろう」

「今年の経済目標に達するように努力する」

「長期的な中国経済の回復傾向は変わらない」(20:26)

→コロナウイルスの影響が反映された経済指標はこれからであり、感染が止まらない限り中国経済が回復していくとは考えにくいです。特に中国の情報操作は目に余るものがあり、どこまで信頼すべきかはその都度判断していった方が良いと思います。

火曜日:2月11日

通貨 内容

JPY

東京休場。(建国記念日)

-

新型コロナウイルスの感染者数が2月4日は+3886人に対し、2月10日は+2478人にとどまった。

→感染拡大が減速したとの見方からダウ先物、上海総合指数が上昇。ドル円も109.90までじり高となった。

CNY

中国政府医療アドバイザー

「ウイルスの発生は今月下旬にピークに達し、その後は横ばいになる可能性がある」

「新型コロナウイルスはSARSと比較してこれまで非常に伝染性が高い」

「中国にはより強力な疾病管理システムが必要」

「一部の州では状況が改善している」(17:35)

USD

パウエルFRB議長(22:30)

「見通しのリスクは残っている」

「新型コロナウイルスの感染拡大による影響を注意深く監視」

「重大な判断の見直しが無ければ政策が適切である可能性が高い」

パウエルFRB議長(00:36)

「米経済は非常に良い状態にある」

「新型肺炎、経済的な影響はまだ推定できない」

第1四半期経済、新型肺炎による中国の影響を受ける可能性がある

景気拡大に不安定や継続不能を示唆するものはない

→今のところリスクが浮き彫りになっていないため何とも言いがたい状況です。今後も指標や要人発言に注意しながら米国の景気を確認していく必要があります。

GBP

カーニーBOE総裁

近い将来、金利は比較的低くなると予想

金利の上サイドへの調整は控えめである可能性が高い

「英国が低成長、低金利環境から抜け出すには公共インフラと企業投資が必要」(00:56)

→現状、利上げよりも利下げの可能性の方が高い。ブレグジットの内容次第ではあるものの、EUとの協議が難航すると予想しているから出た発言だと考えられます。

水曜日:2月12日

通貨 内容

NZD

RBNZは政策金利を1.00%に据え置くことを決定。(予想通り)

 

RBNZ声明

「必要であれば政策を調整する時間がある」

「新型肺炎の全般的な影響は短期的」

「低金利は引き続き必要」

「経済成長、20年下半期に加速すると予想」

「20年6月時点の政策金利予想は1.01%、前回0.9%」

「21年3月時点の政策金利予想は1.03%、前回0.9%」

「21年6月時点の政策金利予想は1.1%、前回0.94%」

オアRBNZ総裁

家計消費の伸びが加速する多くの兆しがある

「新型コロナウイルスの影響は6週間続く見込み」

現時点では新型コロナウイルスの影響で利下げをする必要はない

「1.00%の政策金利は非常に刺激的」

→新型コロナウイルスは一時的なものと考え、利下げの可能性が後退しました。むしろ金利見通しが上方修正されたことで通貨強弱が強まりました。

EUR

アイルランド中銀総裁

「コロナウイルスの影響は不確実性とリスクを増大させている」

「結論を出すのは時期尚早だが、短期的には世界経済の成長にマイナスのショックを与える可能性」(18:41)

EUR

レーンECB専務理事

「緩やかで、目に見える形のインフレ率の上昇を予測」

「コロナウイルスにより短期的にかなり深刻な打撃を受ける可能性」(18:41)

→ユーロ圏はコロナウイルスに対して比較的慎重な考えが見受けられます。どちらの考え方が正しいかはさておき、常に電波を張り巡らして情報収集した方がダメージを最小限に抑えられると思います。

木曜日:2月13日

通貨 内容

CNY

湖北省の新型コロナウイルス「COVID-19」感染症例が14840件増加」と一部通信社が報じた。(08:52)

湖北省衛生当局

「新型コロナウイルス感染症例の増加14840件には、13332件の臨床診断を含んでいる」(09:38)

→臨床診断を含んだ結果だと伝わり一時買い戻されましたが、その後も軟調に推移しました。基準変更がありましたが、ここにきて急に基準を変更したのはおそらく致死率を下げる目的があったのだと思います。母数を増やすことで致死率を下げることができるので情報操作をしているのは間違いないでしょう。

JPY

NHK

「都内のタクシー運転手が新型コロナウイルスに感染した」(17:56)

→反応なし。段々と市場がコロナニュースに慣れてきたこともあり、大きな内容でなければ反応しなくなってきました。

GBP

ジョンソン政権が内閣改造を行っており、ジャビド英財務相が辞任するとの報道が流れた。(20時頃)

→報道直後ポンド売りとなりましたが、ジョンソン首相にとって拡大的な予算案作成に向けたポジティブな状況とのことでポンドの買い戻しにつながりました。

USD

「中国は新型コロナウイルス感染を少なくとも10万人過少報告している」と米FOXニュースが報じた。(00:17)

金曜日:2月14日

通貨 内容

GBP

「今年前半にも予定されていた米英首脳会談が6月頃まで延期された」と一部英メディアが報じた。(07:51)

AUD

「豪ドル米ドルは適正水準とみている0.70米ドルと比べて著しく低い状態にある」と一部豪金融機関が見解を示した。

GBP

カーニーBOE総裁

「コロナウイルスの影響を注視し、必要なら対応する」

「英企業景況感は回復し、消費者信頼感が若干改善」

「ブレグジットが生産性の伸びを阻害していることは明らか」

「コロナウイルスによる影響を1-2四半期の経済データで確認する必要」(17:09)

 

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仲値・最高値・最安値

  2/10 2/11 2/12 2/13 2/14
最高値 109.879 109.963 110.135 110.113 109.914
仲値 109.67 - 109.85 109.91 109.89
最安値 109.563 109.728 109.767 109.620 109.700

 

ドル円 仲値 最高値 最安値 2020年2月10日から2月14日

※火曜日は祝日のため、休場。仲値は仮置きです。

 

<仲値を中心とした乖離率>

  2/10 2/11 2/12 2/13 2/14
最高値- 66.1% - 77.4% 41.2% 11.2%
-最安値 33.9% - 22.6% 58.8% 88.8%

 

<最高値・最安値の時刻>

  2/10 2/11 2/12 2/13 2/14
最高値 11時~12時 0時~1時 17時~18時 7時~8時 12時~13時
最安値 8時~9時 5時~6時 7時~8時 19時~20時 4時~5時

今週の動き

ダウ先物や株価の変動で為替が動く場面が多かったように感じられます。木曜日には中国が新型コロナウイルスの感染基準を変更したことで、感染者数が大幅に増加し大きく下げる場面がありました。しかしそれでもレンジ内での動きに終始しており、週末の調整売りもなく安定していたように見えます。

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2/17~2/21の予想

予想値幅:109.00円~110.50円

ポジティブ要素

新型コロナウイルスのワクチン開発で進展があればリスク選好で進んでいくでしょう。また、月曜日は米国が休場であるにもかかわらず週末に向けたポジション調整も然程起こらず、新型コロナウイルスに対する警戒感が低くなってきているとも見えます。

ネガティブ要素

中国が感染基準を変更したことで今後も感染者数が増加する可能性はあるため警戒しておいた方が良いでしょう。また材料出尽くしという中で利益確定の売りでドル売りにつながる可能性は十分にあるので、株価等もチェックしながら為替を監視した方が良いかもしれません。

 

取引:109.90S~。~109.00L。レンジ内での取引。