【FX】来週も新型コロナウイルスに振られそうな展開で少々疲れそう | 【週次報告2020年2月9日】

※通貨の動きを表現する際、「下落」は「円高」を指します。
※当ウェブサイトは相場予想やその他情報を掲載しておりますが、その正確性については一切保証せず、またこちらの情報を用いたことによる、いかなる損害に対しても補償の責を負いません。必ずご自身の判断でお取引いただくようお願い申し上げます。

  

 

月曜日:2月3日

通貨 内容

GBP

EUR

バニエル英EU離脱交渉官

「英国がEUの規則から離脱することによって、不公平な競争をもたらすことを望まない」

「EUは移行期間の終了までに英国との協議で合意できない可能性も含め、全てのオプションを準備し続ける」(20:16)

 

ジョンソン首相

EUのルールを受け入れての貿易合意は必要ない」(20:22)

USD

1月ISM製造業景気指数:50.9(予想48.5)

→予想を上回ったことで日通し高値をを更新した。

CNY

中国は米中協議の第1段階合意を巡り米国の柔軟性を求めている」と一部通信社が報じた。(00:11)

→「新型肺炎を理由に中国から貿易合意の変更要請はない」と米通商代表部が表明。(04:01)

USD

アメリカ疾病予防管理センターが2件目の人から人への新型コロナウイルスの感染を発表した。(01:47)

→これに伴いドルは円に対し弱含み。

火曜日:2月4日

通貨 内容

AUD

RBAは政策金利を0.75%に据え置くことを決定。(予想通り)

 

RBA声明

「労働市場を含めた動向を監視し、経済の持続的成長と完全雇用、長期に渡るインフレ目標の達成を支援するために必要であれば依然として更なる金融緩和を行う用意がある

金利は既に低い水準まで低下している

今年や来年の豪経済は過去2年間に渡る成長からは一歩前進すると予想

「短期的には、山火事とコロナウイルスの発生が一時的に国内の成長を圧迫」

「消費の伸びは徐々に持ち直していくとみられる」

「インフレは低水準で安定している」

「インフレ率は今後数年間で徐々に上昇し、2%に達すると予想」

「豪経済は低い失業率と就業率を維持できることを示唆」

豪ドルは最近では最も低い水準

→率直な感想としては、もっとハト派発言があると思っていました。個人的にはまだまだコロナウイルスの影響が出てくると思っているので、豪ドルは中国の景気後退につられて利下げを余儀なくされるとみています。

水曜日:2月5日

通貨 内容

AUD

ロウRBA総裁

「失業が増加すれば利下げの根拠が高まる」

「更なる利下げは豪ドルを押し下げる可能性」

「コロナウイルスの影響はSARSを超える可能性」

「経済は依然として改善に向けた緩やかな転換点を通過している」

「更なる金融緩和のメリットについて議論を続けている」

「最近のインフレや失業率は正しい方向に向かっていることを表している」

「金利は既に非常に低い」

「更なる緩和の根拠は見られるが、低金利のリスクもある」

「コロナウイルスを大袈裟に吹聴しないことが重要」

→利下げの選択肢は無くはない程度で、市場はリスクオフへの警戒が少々後退した。

CNY

中国浙江省の大学で新型コロナウイルスに効果がある薬が開発された」と中国のテレビ局が報じた。(17:30頃)

新型コロナウイルスに対する効果的な治療薬はまだ見つかっていない」とWHOが中国の報道を否定。(20:42)

→効果的な治療薬の話はデマだったわけですが、市場があれだけ「治療薬」という言葉に反応するということは新型コロナウイルスが相場の渦中にあるんだなと再認識出来ましたね。いづれにしても急上昇した際は飛びつかずにニュースを確認してから取引を行った方が良いでしょう。

 

英研究チームによる新型コロナウイルスのワクチン開発に大きな進展があった」と英スカイニュースが報じた。(19:43)

英研究者、新型コロナウイルスのワクチン開発で大きな進展 来週にも動物実験開始か | ワールド | 最新記事 | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト

木曜日:2月6日

通貨 内容

USD

米上院は弾劾裁判でトランプ大統領に無罪判決を下した。(06:24)

AUD

モリソン首相

「新型コロナウイルスは経済に著しい影響を与えるだろう」(09:19)

CNY

中国は米国からの一部輸入品の関税(750億ドル相当の米産品)を(14日から)引き下げる」と複数の通信社が報じた。(13:09)

→相場を下支えする形となったが、このタイミングで関税引き下げは不自然だなと感じました。中国にとってメリットがないことを自ら行うほど中国はお人好しではありません。ではなぜか。中国は米農産品を購入する約束をしたが、その輸入額を守れそうにないからではないでしょうか。少し勘弁してという意味を込めて関税引き下げという手を打ってきたのかな、と推察しています。本来であれば天災に関する条項「自然災害やその他の予測不可能なイベントが発生し、合意で規定された責務を期限内に履行できない場合、相互に協議することとする」とあります。しかし今回に限っては中国が自ら蒔いた種であり、中国もそれを分かっているため自ら折れたのではないでしょうか。

EUR

ラガルドECB総裁

低金利と低インフレにより、ECBや各国中銀の緩和政策余地は著しく低下

「ユーロ圏経済、見通しにほぼ沿った形で緩やかに拡大」

「域内経済は比較的耐性があるものの、対外要因が成長を圧迫」

「賃金上昇の物価への波及は遅れており、インフレ動向は抑制されている」

ユーロ圏、金融政策による支援は引き続き必要

→買いと売りが入り交じり、レンジで推移する形になった。

金曜日:2月7日

通貨 内容

AUD

ロウRBA総裁

「GDP成長率は今年が2.75%、来年にかけては3.00%を見込む」

「世界成長の緩やかな上昇を予想」

「新型コロナウイルスは新たな不確実性」

「金融緩和は住宅投資や為替レートなどを支援している」

「森林火災はGDPを0.2%押し下げると予想するが、それほど影響はないだろう」

「今年は更なる個人消費の増加を予想する」(07:45)

 

RBA四半期金融政策報告

2020年6月時点でのGDP見通しを+2.00%に引き下げる(前回は+2.50%)

「新型コロナウイルスを受けた著しい短期的リスクが見られる」

「金融政策はしばらく緩和的なままの可能性」

市場想定に基づくと今年は0.25%利下げする見通し」(09:30)

→水曜日までは「今年はこのまま据え置きで行く可能性が高かった」が、「市場想定に基づくと今年は0.25%利下げする見通し」などとされたことでリスク選好が後退した印象。

JPY

「横浜港に寄港していたクルーズ船で新たに41人の感染確認」との報道を受け全面円買い。(09:42)

USD

非農業部門雇用者数:22.5万人(予想16.0万人)

失業率:3.6%(3.5%)

(前月比)平均時給:+0.2%(予想+0.3%)

(前年比)平均時給:+3.1%%(予想+3.0%)

→結果はまちまち。瞬間的に110円を超えたものの、すぐに下落。その後109.53円ほどまで下落するもレンジ内に収束した。

 

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仲値・最高値・最安値

  2/3 2/4 2/5 2/6 2/7
最高値 109.799 109.545 109.846 110.004 110.027
仲値 108.52 108.61 109.46 109.86 109.92
最安値 108.318 108.550 109.304 109.752 109.534

 

ドル円 仲値 最高値 最安値 2020年2月3日から2月7日

 

<仲値を中心とした乖離率>

  2/3 2/4 2/5 2/6 2/7
最高値- 58.0% 94.0% 71.2% 57.1% 21.7%
-最安値 42.0% 6.0% 28.8% 42.9% 78.3%

 

<最高値・最安値の時刻>

  2/3 2/4 2/5 2/6 2/7
最高値 0時~1時 6時~7時 6時~7時 5時~6時 7時~8時
最安値 7時~8時 10時~11時 17時~18時 7時~8時 0時~1時

今週の動き

中国が週明けから国内証券会社に対して空売りを禁止していたため、今週は大きく崩れることもなく、比較的リスクオンの地合いが続いていました。特に、6日に中国が米国からの一部輸入品の関税を引き下げると発表したことで投資家心理が改善されました。

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2/10~2/14の予想

予想値幅:108.60円~110.50円

ポジティブ要素

新型コロナウイルスのワクチン開発が順調に進めばリスク選好で進んでいくでしょう。また、来週は消費者物価指数や小売売上高の発表があるので結果次第では下支えすることになるでしょう。

ネガティブ要素

新型コロナウイルスについてはまだまだ予断を許さない状況だと言えます。死者数がSARSを越え危機感が強まっているため、患者の急増で相場が荒れる可能性があります。また来週は2月中旬ということで米国債償還・利払いがあるのでドル売り円買いが予想されます。

 

取引:109.90S~。~109.00L。レンジ内での取引。